13.医療費控除

新型コロナウイルス関係

　医療費控除の対象となる医療費とは、「医師等による診療や治療のために支払った費用」や「治療や療養に必要な医薬品の購入費用」とされています。つまり、これらに該当しない場合は、医療費控除の対象となる医療費には該当しないということです。

1.マスク購入費用

　新型コロナウイルスにより、マスクを頻繁に購入することが日常となりましたが、このマスク購入費用は、医療費には該当しません。マスクは、新型コロナウイルス等の感染予防のために着用するものであり、医療費控除の要件となる診療や治療に当たらないためです。ビタミン剤の購入費用と同様の考え方になります。基本的に、健康・病気予防のための費用は医療費控除には該当しないということです。

2.PCR検査費用

　医師の判断により検査を受けた場合は、医師等による診療のために支払った費用に該当するため、医療費控除の対象となります。ただし、医療費控除の対象となる金額は、自己負担部分に限られるので注意が必要です。公費負担のPCR検査は、医療費控除の対象とはなりません。

　また、自主的に検査を受けた場合は、医療費控除の対象とはなりません。医師等によるものではなく、自己判断で受けた検査のためです。ただし、検査の結果が陽性であり、その後、引き続き新型コロナウイルスの治療を行った場合は、PCR検査は治療に先立って行われる診察と同様に考えられるので、その場合におけるPCR検査費用は、医療費控除の対象になります。人間ドックの費用と同様の考え方になります。