10.基礎控除
基礎控除がゼロ
令和2年分から基礎控除の金額が変わります。この基礎控除は一律に控除できるもので、従来は38万円でしたが48万円に引き上げられます。しかし、48万円の控除があるのは、個人の合計所得金額が2,400万円以下に限られます。2,400万円を超えるとこの基礎控除は段階的に減少していき、合計所得金額が2,500万円超の個人は、基礎控除がゼロとなります。
高額所得者にとっては、増税になります。所得税率が40%の個人は、約19万円の増税になります(住民税は含まず)。今までは人的控除として控除できた基礎控除が無くなります。これは住民税の基礎控除にも大きな影響が出ます。
年末調整から手続きが開始されるので、令和2年分からは、「給与所得者の基礎控除申告書兼給与所得者の配偶者控除等申告書兼所得金額調整控除申告書」を会社に提出する必要があります。令和2年分は、給与所得控除の引下げや所得金額調整控除の創設等もあるので、年末調整業務は特に注意が必要です。