17.在宅勤務(2)

食事の支給

 会社が従業員に食事の支給をする場合に、

  •  ① その従業員から実際に徴収している対価(給与天引きなど)が、その食事の価額の50%相当額以上。
  •  ② 会社の負担額が月額3,500円(税抜)を超えない。

 上記2点を満たした場合、その従業員が食事の支給により会社から受ける経済的利益は無いものとして取り扱います。つまり、要件を満たした食事の支給については、従業員に対する給与として課税する必要はないということです。

 ここで、「食事の支給」とは、会社が従業員に対して、契約業者から購入した弁当を提供することや、社員食堂で食事をすること等をいいます。一方、「食事の補助」(現金支給)については、給与とみなされ、所得税の課税対象となりますので、注意が必要です。

 コロナ過で在宅勤務が増えてきていますが、要件を満たす場合は、従業員に対して非課税の支給ができますので、従業員が多い会社は、節税対策の一つとしても、また、福利厚生の一環としても検討の余地があると考えます。ただし、在宅勤務の場合の食事の支給(社員食堂や弁当)は現実的には不可能なので、食券の支給(会社が契約した特定の飲食店でのみ利用できるもの)が考えられます。