15.仕入控除税額の計算方法

2つの計算方法

 課税仕入れ等に係る消費税額の計算方法は、その課税期間中の課税売上高が5億円以下、かつ、課税売上割合が95%以上であるか否かにより異なります。課税期間中の課税売上高が5億円超又は95%未満の場合は、仕入控除税額の全額を控除することはできません。

1.個別対応方式

 その課税期間中の課税仕入れ等に係る消費税額の全てを3つに区分し、課税売上げのみに要する課税仕入れに係るものと課税売上げと非課税売上げに共通するものを課税売上割合で按分したものの合計額を仕入控除税額とする方法です。課税売上げ割合が高く、かつ、課税売上げにのみ要する課税仕入れが多い場合は、この計算方法が有利となります。

2.一括比例配分方式

 課税仕入れに係る消費税額について、課税売上割合分のみ仕入控除税額とする計算方法です。3つに区分するのが煩雑な場合や課税売上割合が著しく高い場合は、この計算方法が有利となります。

 一括比例配分方式を選択した場合は、2年間継続してこの計算方法を適用した後でなければ個別対応方式への変更はできません。