1.相続人の確定
相続税の申告が不要であっても相続が開始した場合、まずは相続人を確定する必要があります。ここで注意したいのが、配偶者や子供など家族の知らない相続人がいる場合です。一般的には、被相続人の配偶者及び子供が相続人になりますが、戸籍謄本を遡っていくと思わぬ相続人がいる場合があります。家族は、被相続人の人生の全てを把握しているわけではありませんので、自分たちの知らない相続人がいる可能性に気づきません。ここで、戸籍謄本を紐解く力が必要になります。
これを怠ると、相続登記の段階で初めて他の相続人がいたことに気づく場合もあります。現行の相続税法上は、相続開始から10ヶ月以内に申告及び納税が必要になります。申告期限間近にこのような事実に直面すると遺産分割協議が遅れ、申告期限に間に合わない可能性もありますので注意が必要です。